『太陽の末裔 Love Under The Sun』のソン・ジュンギさんと、『恋愛体質~30歳になれば大丈夫~』のチョン・ヨビンさん主演の『ヴィンチェンツォ』を完走しました~
マフィアの相談役を務める韓国系イタリア人の弁護士が、目的のために手段を選ばない悪徳企業バベルグループに、正攻法ではなくマフィア流のやり方で戦いを挑む。
1話=約1時間半×20話と、通常のドラマにくらべるとかなりボリュームがありますが、笑いあり・涙あり・バイオレンスあり・サスペンスありで一気に世界感に引きこまれます。
しかも、ソン・ジュンギさん演じるヴィンチェンツォがとにかくかっこいい!
圧倒的な権力を握っているはずの悪役を、それを上回る機転と純粋な“暴力”でやりこめるストーリーは爽快感バツグン!
『愛の不時着』を手掛けたスタジオドラゴンと韓国のケーブルテレビ局tvNが、約20億円を投入して製作した大作で、2021年最大級のヒット作です。
今回は、『ヴィンチェンツォ』のキャストやあらすじ、個人的な感想に基づくおすすめポイントについて紹介させていただきます!
(トップ画像は公式HPより)
星4.5の何度も見返したくなる超おすすめドラマです!
『ヴィンチェンツォ』の基本情報
予告編
あらすじ
ローマを中心に活動するマフィア「カサノファミリー」のコンシリエーリ(相談役)を務める弁護士ヴィンチェンツォ(ソン・ジュンギ)は、ファミリーの後継者と仲違いし、イタリアを出ることになった。
彼が向かった先は韓国・ソウルにある雑居ビル「クムガ・プラザ」。5年前、中国の大富豪からの依頼でビルの地下に15トンの金塊を隠したのだが、その富豪が急死したため、金塊を自分のものにしようとやってきたのだ。
一時的に住民たちを他に移して金塊を運び出す予定だったが、当の住人たちは懐疑的。「クムガ・プラザ」に事務所をかまえる弁護士で、「開発反対の会」の会長であるホン・ユチャンからも、直接、不信感を告げられてしまう。
実は「クムガ・プラザ」は、大企業バベルグループの傘下である「バベル建設」が再開発を目的に地上げ交渉をしている真っ最中。結局、違法な手段により「クムガ・プラザ」も奪われてしまう。
強引なビルの取り壊しで金塊が手に入らなくなるのを避けたいヴィンチェンツォは、バベルグループとの戦いを決意。ちょうど「バベル製薬」の不正に関する訴訟を起こしているユチャンに協力することになる。
しかしバベルグループは、傘下の病院・韓国最大の法律事務所・検察庁などにコネクションがあり、圧倒的な権力を握っていることから、正攻法ではなくマフィア流のやり方で、巨悪への戦いを挑むのだった。
『ヴィンチェンツォ』のキャスト
相関図
ソン・ジュンギ
ヴィンチェンツォ・カサノ役
イタリアマフィア「カサノファミリー」のコンシリエーリ(相談役)で弁護士。
中国の大富豪の遺産である15トンの金塊を手に入れるため、韓国へ帰国した。
▼ソン・ジュンギさんの他出演作品:
『太陽の末裔 Love Under The Sun/2016年』
『優しい男/2012年』
『根の深い木/2011年』
『トキメキ☆成均館スキャンダル/2010年』
『愛の選択〜産婦人科の女医〜/2010年』 など
チョン・ヨビン
ホン・チャヨン役
韓国最大の法律事務所である「ウサン法律事務所」のエース弁護士。
善悪ではなく、裁判で勝つことを第一に考えており、人権派の弁護士である父とはあまり仲が良くない。
▼チョン・ヨビンさんの他出演作品:
『恋愛体質~30歳になれば大丈夫~/2019年』
『ライブ/2018年』
『君を守りたい~SAVE ME~/2017年』 など
テギョン(2PM)
チャン・ジュヌ役
「ウサン法律事務所」のインターン弁護士でチャヨンの後輩。
留学経験があり、相手に関わらずフランクな態度をとってしまい怒られることも。
▼テギョンさんの他出演作品:
『ザ・ゲーム ~午前0時:愛の鎮魂歌(レクイエム)~/2020年』
『思いどおりにする恋愛/2019年』
『ミスティ~愛の真実~/2018年』
『君を守りたい~SAVE ME~/2017年』
『君のそばに~Touching You~/2016年』
『ラスト・チャンス!~愛と勝利のアッセンブリー~/2015年』
『君を守る恋 ~Who Are You~/2013年』
『ドリームハイ/2011年』 など
クァク・ドンヨン
チャン・ハンソ役
バベルグループの会長。
欲望に忠実で、自分の思い通りに事を動かすために、迷いなく暴力をふるう。
▼クァク・ドンヨンさんの他出演作品:
『その年、私たちは/2021年』
『サイコだけど大丈夫/2020年』
『魔女たちの楽園 ~二度なき人生~/2019年』
『ボクスが帰ってきた/2018年』
『私のIDはカンナム美人/2018年』
『雲が描いた月明り/2016年』
『モダン・ファーマー/2014年』 など
チョ・ハンチョル
ハン・スンヒョク役
「ウサン法律事務所」の代表。
形成が有利な方にすり寄る日和見主義。
▼チョ・ハンチョルさんの他出演作品:
『ロマンスは別冊付録/2019年』
『100日の郎君様/2018年』
『明日、キミと/2017年』
『ヒーラー~最高の恋人~/2014年』 など
キム・ヨジン
チェ・ミョンヒ役
南部地検特捜部のエース検事だったが、ハンチョルに誘われて「ウサン法律事務所」へ。
プライドが高く利己主義。
▼キム・ヨジンさんの他出演作品:
『梨泰院クラス/2020年』
『魔女の法廷/2017年』
『華政/2015年』
『イ・サン/2007年』
『宮廷女官チャングムの誓い/2003年』 など
個人的に印象深かった助演キャスト
- ユ・ジェミョン(ホン・ユチャン役)
「法律事務所 藁(ジブラギ)」の代表。チャヨンの父。 - ユン・ビョンヒ(ナム・ジュソン役)
「法律事務所 藁(ジブラギ)」の事務長。 - チェ・ヨンジュン(チョ・ヨンウン役)
「クムガ・プラザ」のオーナー。ヴィンチェンツォの協力者。 - ヤン・ギョンウォン (イ・チョルウク役)
「クムガ・プラザ」の質屋。 - チェ・ドクムン(タク・ホンシク役)
「クムガ・プラザ」のクリーニング屋。 - キム・ユネ(ソ・ミリ役)
「クムガ・プラザ」のピアノ学院院長
『ヴィンチェンツォ』の感想(多少のネタバレあり)
メインキャスト二人の振り幅にクギ付け
『ヴィンチェンツォ』の一番のおすすめポイントは、なんと言っても主演のソン・ジュンギさんのかっこよさ。
おしゃれにスーツを着こなすのはもちろん、
スピードあふれるアクションシーンはめちゃくちゃスタイリッシュ(血を流す姿ですらかっこいい)。
困っている顔は可愛さすら感じます。
また、ヒロインに大抜擢されたチョン・ヨビンさんも負けていません。華やかな女性らしさを感じさせるシーンもあれば、
コメディパートの振り切り方が全力でつい笑ってしまいます。ある意味「顔芸?」って感じるほど表情が豊かすぎ(笑)
悪が悪を倒す爽快感バツグンのストーリー
「権力者を倒す“マフィア流”のやり方ってなんだろう?」と色々想像しながら見てたんですけど、実は解決策は“純然たる暴力”という……(笑)
一対多の殴り合いはもちろん、
脅しもするし、
爆破もするし、
銃撃戦もお手のもの。
ヴィンチェンツォを普通の弁護士と侮っていた権力者たちが、だんだん本気で潰しそうとあれこれ策を巡らせても、それを物ともせずに悪どいマフィア流のやり方で打倒する姿に、めちゃくちゃスカッとします。
(後半はかなりグロさも増しますが……)
ほんの少しの恋愛要素が美しい
本作は、悪との戦いがメインの物語なので、恋愛要素はそこまで多くありません。主演二人のメインカップルでちょとだけラブシーンがあるくらいです。
ただ、このラブシーンがとにかく叙情的で、めちゃくちゃ切なさを感じるのに美しい。
普段は“相棒”感たっぷりの二人が、
互いに言いたいことを言えないもどかしさの中でしっとりお酒を飲んでみたり、
敵との戦い後、無事な姿に安心して思わず抱きしめてしまったり、
極めつけに、潜入捜査で恋人のフリをしていたはずが本気でキスする、なんてことも。
最初は、気の強いチャヨンと、大人の対応として紳士らしく振る舞っていたヴィンチェンツォが、互いの強さや弱さを知るうちにだんだんと惹かれていく様子に、ものすごく胸がしめつけられました。
コミカルな隣人たちが愛おしい
本作の出演者はとにかく豪華でしかも面白い!特に、クムガ・プラザに住む隣人たちは、クセが強いのなんの(笑)
『梨泰院クラス』で主人公パク・セロイが戦いを挑む巨大外食チェーン「長家」の会長を演じたユ・ジェミョンさんが、愛情あふれる優しい弁護士ホン・ユチャンを演じたり、
『愛の不時着』で主人公リ・ジョンヒョクの部隊の副長ピョ・チスを演じたヤン・ギョンウォンさんが、喧嘩が強いとうそぶくお調子者の質屋社長イ・チョルウクを演じたりと、
コミカルで愛嬌たっぷりのキャラクターばかりです。
しかもただ面白いだけでなく、ストーリー後半では意外な特技が明らかになったり、ヴィンチェンツォに協力するためにみんなで団結したりと、本当に魅力的なところばっかりで、めちゃくちゃ大好きになりました。
印象的なセリフ
「時代は変わった
私のように正義を振りかざすだけでは腐りきったヤツには勝てません
厳しく強くずる賢く闘わないと」出典:ヴィンチェンツォ 第4話より
ユ・ジェミョンさん演じるホン・ユチャンが、娘のチャヨンへの想いをヴィンチェンツォに語るシーンのセリフです。
これこそがまさに『ヴィンチェンツォ』におけるメインテーマであり、“毒をもって毒を制す”ヴィンチェンツォのマフィア流のやり方を象徴する言葉といえます。
『ヴィンチェンツォ』のおすすめ韓国ドラマ度は★4.5
ハッピーエンド | |
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ストーリー | |
キャラクター | |
総合 |
クムガ・プラザの愉快な住人たちのコミカルパートと、善悪関わらずガンガン人が死ぬシリアスパートが入り乱れるせいで、感情の浮き沈みが激してくて、正直、視聴後はぐったりしてしまいました(笑)
ただし、脚本を手掛けたパク・ジェボムさんの過去作である『熱血司祭』をはじめ、近年の話題作である『梨泰院クラス』や『愛の不時着』、不朽の名作である『スターウォーズ』や『ホーム・アローン』など、様々な作品のパロディ(オマージュ)が盛り込まれていて、「あ!これ知ってる!」とワクワクする場面もいっぱいありました。
若干、バイオレンス色が強いため、「グロい描写は苦手…」という人にはキツイかもしれませんが、私のように韓ドラ好きの男性や、「恋愛要素が少なめのスタイリッシュな作品が見たい!」という人には特におすすめです。
ぜひチャレンジしてみてくださいね♪
最後まで読んでいただきありがとうございました。
【番組情報・制作スタッフ】
原題 | 빈센조 |
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話数 | 全20話(約1,637分=約27時間) |
視聴率 | 平均視聴率:10.4% 最高視聴率:14.6%(第20話) ※AGBニールセンメディアリサーチ (出典:韓国版wikiより) |
放送 | 2021年 |
提供 | 韓国:tvN/世界:NETFLIX |
演出 | ▼キム・ヒウォン 『王になった男/2019年』 『カネの花~愛を閉ざした男~/2017年』 『来た来た、マジで来た/2012年』 など |
脚本 | ▼パク・ジェボム 『熱血司祭/2019年』 『病院船~ずっと君のそばに~/2017年』 『キム課長とソ理事/2017年』 『グッド・ドクター/2013年』 『会いたい/2012年』 など |