映画『パラサイト 半地下の家族』のチェ・ウシクさんと、『梨泰院クラス』のキム・ダミさん主演の『その年、私たちは』を完走しました~
青春ドキュメンタリーの共演をきっかけに付き合いだすも、ひどい別れ方をしてしまった元恋人同士が、社会人になって再会し、自身の心の葛藤と向き合う話
映画『The Witch/魔女』では敵役だった二人が、今度はカップルとして共演する、ということで、「2人のケミストリーが最高」と韓国で話題になりました。
キラキラした高校時代と必死に過ごす現代の対比や、鮮やかな映像と音楽、もどかしくもなかなか言葉にできない気持ちを表現した“沈黙”など、登場人物の葛藤にものすごく共感できる作品でした。
今回は、『その年、私たちは』のキャストやあらすじ、個人的な感想に基づくおすすめポイントについて紹介させていただきます!
(トップ画像は公式HPより)
星4.5の何度も見返したくなる超おすすめドラマです!
『その年、私たちは』の基本情報
予告編
あらすじ
高校で学年最下位のチェ・ウン(チェ・ウシク)と、学園トップのクク・ヨンス(キム・ダミ)は、青春ドキュメンタリーに出演することになった。
なにもかも正反対の二人はいつも衝突してばかり……。それでも、長い時間をともに過ごすうちにだんだん惹かれ合い、付き合うことになった二人だったが、恋人になって5年で、ヨンスから突然別れを切り出され破局してしまう。
さらに5年が経過し、「もう2度と会いたくない」と思っていたにもかかわらず、仕事がらみで再会してしまうウンとヨンス。
しかも、過去に撮影した青春ドキュメンタリーの人気がSNSで再燃し、続編を撮影することになってしまい……。
『その年、私たちは』のキャスト
相関図
チェ・ウシク
チェ・ウン役
高校時代は学年最下位の成績。読書と絵を書くことが趣味だった。
現在は、建物と木だけを描く人気画家。しかし、夜も眠れないほどの孤独を感じている。
▼チェ・ウシクさんの他出演作品:
映画『パラサイト 半地下の家族/2019年』
映画『The Witch/魔女/2018年』
『恋するパッケージツアー~パリから始まる最高の恋~/2017年』
『サム、マイウェイ~恋の一発逆転!~/2017年』
映画『新感染 ファイナル・エクスプレス/2016年』
『ホグの愛/2015年』
『屋根部屋のプリンス/2012年』 など
キム・ダミ
クク・ヨンス役
高校時代は学年トップの成績。祖母と二人暮らし。
現在は、企画チーム長として働く会社員。想像していた未来とは異なる自分の姿に虚しさを感じている。
▼キム・ダミさんの他出演作品:
『梨泰院クラス/2020年』
映画『The Witch/魔女/2018年』 など
キム・ソンチョル
キム・ジウン役
幼少期からのウンの親友。ヨンスとは高校で出会う。
現在はドキュメンタリー監督。先輩に頼まれ、ウンとヨンスのドキュメンタリーを担当することに。
▼キム・ソンチョルさんの他出演作品:
『ブラームスは好きですか?/2020年』
映画『82年生まれ、キム・ジヨン/2019年』
映画『長沙里9.15/2019年』
『刑務所のルールブック/2017年』 など
ノ・ジョンウィ
NJ役
ソロデビュー9年目の大人気アイドル。
たまたま購入したウンの作品に癒やされ、ウンに興味を抱く。
▼ノ・ジョンウィさんの他出演作品:
『18アゲイン/2020年』
『偉大なショー~恋も公約も守ります!~/2019年』
『キル・イット~巡り会うふたり~/2019年』
『医心伝心~脈あり!恋あり?~/2017年』
『ピノキオ/2014年』 など
個人的に印象深かった助演キャスト
- パク・ジンジュ(イ・ソリ役)
ヨンスの友人、酒場の社長。 - アン・ドング(ク・ウノ役)
ウンのマネジャー。 - チョン・ヘウォン(チョン・チェラン役)
ジウンの職場の後輩、助監督。 - クァク・ドンヨン (ヌア役)
ウンのライバル画家。
『その年、私たちは』の感想(多少のネタバレあり)
主演の二人がとにかくカワイイ!
本作出演時、チェ・ウシクさんは31歳、キム・ダミさんは26歳ということで、作中のウンやヨンスの年齢に近く、リアリティを感じることができます。
その一方で、高校生時代の二人の様子は、作中のセリフにあるように「青春を絵に描いたような映像」で、どこからどう見ても高校生にしか見えないのが驚きです。
図書室で本を読むウンにヨンスがいたずらをしたり、ふたりで水をかけあってはしゃいだりする二人がものすごく甘酸っぱいしカワイイ!
過去編の映像が出てくるたびに、つい微笑んでしまいます(笑)
美しい映像と抜群のタイミングで流れる音楽
美しい映像と音楽(OST)も本作の魅力。
思わず伸びてしまった手や、
色鮮やかな紅葉、
夕立のなかに佇む様子など、
一つひとつのシーンに構図や画角やが練られていて、息を呑む美しさです。
音楽(OST)も豪華で、チェ・ウシクさんの友人でもあるBTSのVさんや、Wanna One出身のハン・ソンウンさんなどが参加しています。(参考:韓国版Wiki 「その年、私たちは/OST」)
個人的なお気に入りは、作中でも多く流れるBTSのVさんの「Christmas Tree」。挿入されるタイミングが抜群すぎて、感動すること間違いなし!
「心の声」と「沈黙」が表現する本当の気持ち
本作は、心理描写も独特です。
ドキュメンタリーに出演して取材を受けて質問に答えるシーンや、通常の会話のなかでの内面の動きなどが、「このときこんなことを思っていた」というセリフで語られます。
思わず口をついて出てしまった言葉に後悔する様子や、相手のことを心配しているのに素直になれない様子が繊細に描かれていて、登場人物のリアルな心情がすごくよく分かります。
そんな心の声の描写の一方で、「沈黙」する場面もたくさん出てきます。
言いたいことはたくさんあるはずなのに、悩みに悩んで、結局なにも言えない……。
ただ、相手を見つめて黙り込む数秒のなかに、登場人物の心の葛藤が感じられ、見ているだけで苦しくなってしまいました。
『その年、私たちは』のおすすめ韓国ドラマ度は★4.5
ハッピーエンド | |
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ストーリー | |
キャラクター | |
総合 |
本作は、派手な事件が起こることもなければ、サスペンス的な要素もありません。
お酒で失敗したり、仕事で悩んだり、アラサー男女の“日常”が、ある意味、淡々と描かれます。その日常がリアルだからこそ、登場人物たちの言葉にできない葛藤に共感し、応援したくなるんだと思います。
ちなみに、脚本のイ・ナウン作家と演出のキム・ユンジン監督は、それぞれウェブドラマなどの経験はあるものの、本作が地上波ドラマデビュー作。
主人公たちと同世代の作家・監督・俳優によって作り上げられた作品であることも、本作から感じる“リアルさ”の理由の1つかもしれません。
(ちなみに2022年の百想芸術大賞で、「脚本賞」にノミネートを果たしました)
人によっては「退屈」と感じるかもしれませんが、アラフォーの私にとっては、高校時代のキラキラした様子も、それぞれに悩みを抱えながら必死に生きる現代の様子も、本当に共感できることばかりで、見終わってすぐに2周目の視聴をしてしまいました。
シン・ウォンホ監督の『恋のスケッチ~応答せよ1988~』や『賢い医師生活』のような、心が温かくなる作品が好きな方は、めちゃくちゃハマると思います。
ぜひ視聴してみてくださいね♪
最後まで読んでいただきありがとうございました。
【番組情報・制作スタッフ】
原題 | 그 해 우리는 |
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話数 | 全16話(約970分=約16時間) |
視聴率 | 平均視聴率:3.93% 最高視聴率:5.30%(第16話) ※AGBニールセンメディアリサーチ (出典:韓国版wikiより) |
放送 | 2021年 |
提供 | SBS |
演出 | ▼キム・ユンジン ドラマステージ2021(第2弾)『EP.アンニョン ドロシー/2021年』 など ※ドラマステージ2021とは、『愛の不時着』など名作ドラマを生んだCJグループの新人支援事業で、公募当選した脚本をドラマ化した作品。 |
脚本 | ▼イ・ナウン ウェブドラマ『片想い、卒業します!/2019年』 ウェブドラマ『片想いの合図 シーズン3.5/2017年』 ウェブドラマ『片想いの合図 シーズン3/2017年』 ウェブドラマ『片想いの合図 シーズン2/2016年』 ウェブドラマ『片想いの合図 シーズン1/2016年』 など |