ヒューマンドラマ

『刑務所のルールブック』感想|人の善悪と生き様が泣ける賢い生活シリーズ第1作

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『六龍が飛ぶ』のパク・ヘスさん、『純情に惚れる』のチョン・ギョンホさんなどが出演する『刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)』を完走しました~

刑務所という閉じられた世界で、様々な事情を抱えた受刑者や刑務官の生き様を描くヒューマンドラマ

『応答せよシリーズ』のシン・ウォンホ監督による『賢い生活シリーズ』の第1作。

※本作の脚本は『応答せよシリーズ』のイ・ウジョン作家ではありませんが、監修として参加しています。(参考:韓国wiki

また脚本を担当するチョン・ボフン作家は『応答せよ1988』の補助作家であり、イ・ウジョン作家の脚本家グループの一員でもあります。

ケーブルテレビのドラマながら、地上波を含む同時間帯ドラマのなかで視聴率1位(平均視聴率:7.6%/最高視聴率:11.2%)を獲得した韓国でも人気の高い作品です。

今回は、『刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)』のキャストやあらすじ、個人的な感想に基づくおすすめポイントについて紹介させていただきます!

(トップ画像は公式HPより)

TSUNJI
TSUNJI
おすすめ韓国ドラマ度
星4の一度は見ておきたいおすすめドラマです!

 

『刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)』の基本情報

予告編

出典:YouTubeチャンネル「BSAsahi」

あらすじ

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

メジャーリーグ挑戦を目前に控えたプロ野球選手のキム・ジェヒョク(パク・ヘス)は、彼の妹に性犯罪を働こうとした男を撃退する際に、重症を負わせてしまう。

正当防衛と判断されるだろうと誰もが思っていたが、過剰防衛と宣告され懲役1年の実刑判決を受ける。誰もが憧れるスーパースターは、一瞬で犯罪者となり、西部刑務所に移送されのだった。

衣服、食事、睡眠に至るまで、最初から学ばなければならない“刑務所”という社会

ジェヒョクは、学生時代、ともに野球選手として切磋琢磨した親友で、刑務官になったイ・ジュノ(チョン・ギョンホ)や、元恋人のキム・ジホ(クリスタル)に支えられながら、新しい生活をスタートさせる。

一癖も二癖もある受刑者や刑務官に囲まれた過酷な環境で、ジェヒョクは生き抜く術を身につけることができるのだろうか……

そしてプロ野球選手として復帰することができるのだろうか……。

 

『刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)』のキャスト

相関図

出典:https://www.bs-asahi.co.jp/prison_playbook/character/

パク・ヘス

キム・ジェヒョク役
韓国野球界を代表するスーパスター投手。
メジャーリーグへ挑戦する直前、暴漢に襲われそうになった妹を助けた際に、過剰防衛を宣告され服役。野球だけが取り柄。普段は優しい性格だが、怒ると手がつけられない。

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

▼パク・ヘスさんの他出演作品:
『イカゲーム/2021年』
『青い海の伝説/2016年』
『六龍が飛ぶ/2015年』 など

チョン・ギョンホ

イ・ジュノ役
西部刑務所の刑務官。
ジェヒョクとは、学生時代にともに野球に打ち込んだ親友。
周囲の人間に甘いジェヒョクを心配し、常に気にかけている。

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

▼チョン・ギョンホさんの他出演作品:
賢い医師生活 シーズン2/2021年』
賢い医師生活 シーズン1/2020年』
『悪魔がお前の名前を呼ぶ時/2019年』
『ライフ・オン・マーズ/2018年』
『もう一度ハッピーエンディング/2016年』
『幻の王女チャミョンゴ/2009年』
『ごめん、愛してる/2004年』 など

クリスタル(f(x))/チョン・スジョン

キム・ジホ役
医大生。ジェヒョクの元恋人。
ジェヒョクとジュノの学生時代の野球部監督の娘。

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

▼クリスタル(f(x))/チョン・スジョンさんの他出演作品:
『プレーヤー ~華麗なる天才詐欺師~/2018年』
『ハベクの新婦/2017年』
『僕には愛しすぎる彼女/2014年』
『相続者たち/2013年』 など

チョン・ヘイン

ユ・ジョンウ役
元陸軍大尉。
部下に対するイジメのすえ、傷害致死罪で服役。
「悪魔のユ大尉」と恐れられている。

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

▼チョン・ヘインさんの他出演作品:
『よくおごってくれる綺麗なお姉さん/2018年』
あなたが眠っている間に/2017年』
『ディア・ブラッド~私の守護天使/2015年』
『百年の花嫁/2014年』 など

個人的に印象深かった助演キャスト

  • チェ・ムソン(キム・ミンチョル役)
    ジェヒョクの同室、殺人罪で無期懲役を宣告された元ヤクザ。
  • パク・ホサン(カン・チョルドゥ/通称:カイスト役)
    ジェヒョクの同室、鉄工所を経営していた元エンジニア、詐欺賭博で懲役3年6ヶ月。
  • イ・ギュヒョン(ユ・ハニャン役)
    ジェヒョクの同室、エリート薬剤師だったが麻薬に溺れ恋人に密告されて服役。
  • キム・ソンチョル(キム・ヨンチョル役)
    ジェヒョクに助けられ恩を感じている受刑者
  • チョン・ウンイン(ペン部長役)
    西部刑務所の刑務官。口が悪く威圧的だが……。
  • ソン・ドンイル(チョ主任役)
    西部刑務所の刑務官。朗らかで人当たりは良いが……。

 

『刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)』の感想(多少のネタバレあり)

様々な事情を抱えた受刑者の生き様が泣ける

メインの舞台が刑務所(拘置所)のため、登場人物のほとんどが“何らかの罪を犯した人間”ではあるのですが、抱えた事情は本当に様々です。

全16話とごく普通の話数ではあるものの、1話あたり約90分と長く、登場人物1人1人がものすごく丁寧に描かれているので、あっという間に感情移入してしまいます。

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

つい悪い誘惑に負けてしまったり、温かい他人の心に触れて悔い改めたり、感情を揺さぶられるエピソードが盛りだくさんで、まさに「罪を憎んで人を憎まず」という言葉が思い浮かびました。

特に、それぞれの受刑者の旅立ちは、思わずもらい泣きしてしまうシーンばかりでした。

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

 

コメディとシリアスのバランスが絶妙

もちろん、出てくるキャラクターすべてが“良い人間”ばかりというわけではありません。中には“性根の腐った悪い人間”も出てきますし、イラッとするシーンもあります。

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

でも、1つのエピソードは1~2話くらいでサクッと終わってくれるので、ストレスが長引くことはありません。悪役をきっちり片付けてくれるのでスッキリします。

また、合間のコメディパートが特に絶妙!緊張と緩和のバランスがよく、ついつい吹き出してしまいます(笑)

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

さらに、ラブロマンス系のドラマほどでは無いですが、ラブシーンもしっかり有ります。

メインカップルについては、「過去のエピソードの回想」という形がほとんどですが、ジェヒョクとジホのバカップルっぷりは必見です。

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

逆境をはねのける主人公の優しさと強さに感動

パク・ヘスさん演じる主人公のジェヒョクは、仕方がなかったとはいえ、起こしてしまった事件の結果として刑務所に入所します。

メジャーリーグ挑戦という大きな夢が叶う直前の挫折に加え、周囲をとりまくのは、一癖も二癖もある受刑者や刑務官たち……。

面会に来た弁護士や家族に「自分は全然平気だよ!」と強がりつつも、大きく変わった環境に戸惑いや憤りを募らせる様子には胸が痛くなります。

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

でも、様々な事件や悪意ある人間と戦いながら、少しずつ“刑務所という社会”に順応し、周囲の人間に良い影響を与えていく様子には、ジェヒョクの“人間としての強さや優しさ“を感じます。

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

終盤、とあるキャラクターの「初めて人に優しくしてもらいました」と声を詰まらせるシーンは、本当に印象的でした。

『応答せよシリーズ』視聴済みの場合の楽しみ方

シン・ウォンホ監督の代表作の1つである『応答せよシリーズ』と本作の間に、世界観やストーリーの関連性はまったくありません

ただ、『応答せよシリーズ』を視聴済みの場合、カメオ出演や「あ!このシーン!」と思える演出を楽しむことができます。

例えば、『応答せよシリーズ』を通してヒロインの父親役を演じたソン・ドンイルさんや、

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

応答せよ1988』で、パク・ボゴムさん演じる天才棋士テクの父親を演じたチェ・ムソンさんが出演していたり、

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

作中のテレビ画面に、『応答せよ1988』のワンシーンが写り込んでいたりします。

出典:刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)

ぜひ他にも探してみてください!

『刑務所のルールブック(原題:賢い監房生活)』のおすすめ韓国ドラマ度は★4

ハッピーエンド
ストーリー
キャラクター
総合

あえて言うなら、出てきているキャラクターのほとんどは悪人のはず(=刑務所に収監されているので)なのに、“人の善悪や葛藤”が詰まっていて、つい登場キャラクターたちを応援したくなるドラマでした。

しかも、クスッと笑える演出徐々に実態が明らかになるストーリー展開など、『応答せよシリーズ』に通ずるテンポの良さもあり、あっという間にイッキ見してしまいました。(毎話の終盤の「えー!そこで終わるの!?」と後を引く展開はズルいと思います、笑)

ちなみに、『応答せよシリーズ』を見ていなくても楽しめる作品なので、「先に応答せよシリーズを見ないとダメかな…」と思っている方はご安心ください。

未視聴の方はぜひチャレンジしてみてくださいね♪

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

【番組情報・制作スタッフ】

原題 슬기로운 감빵생활
話数 全16話(約1,464分=約24時間半
視聴率 平均視聴率:7.6%
最高視聴率:11.2%(第16話)
※AGBニールセンメディアリサーチ
(出典:韓国版wikiより)
放送 2017年
提供 tvN
演出 ▼シン・ウォンホ
賢い医師生活 シーズン2/2021年』
賢い医師生活 シーズン1/2020年』
恋のスケッチ~応答せよ1988~/2015年』
応答せよ1994/2013年』
応答せよ1997/2012年』 など
脚本 ▼チョン・ボフン
『ラケット少年団/年』 など※『応答せよシリーズ』のイ・ウジョン作家も監修として参加
(参考:韓国wiki