『僕が見つけたシンデレラ』のイ・ミンギさんと、『イタズラなKiss』のチョン・ソミンさん主演の『この恋は初めてだから~Because This is My First Life~』を完走~♪
最初、タイトル画像を見たときに「あれ~?この二人どっかで見たことあるような…」と。
調べたら、少し前に視聴した『キム秘書はいったい、なぜ?』で、ヒロインの両親の若かりし頃としてカメオ出演されておられたと判明しました。
『キム秘書』が大好きな作品だったこともあり、そのままあらすじを読んだところ……
もしかして『逃げ恥』の韓国版?
結婚を偽装することや、主演二人の家庭環境・仕事の状況など、星野源さんと新垣結衣さん主演の『逃げるは恥だが役に立つ/2016年』に似ている点があったので、「大人気だったから韓国でもリメイクされたんだ~」くらいに考えながら、視聴を開始しました。
そして、第1話を見終わった時点で気づきます。
あ、これまったく違うやつだ…
確かに設定に類似性はあるものの、ストーリーはまったく異なりますし、作品の雰囲気も真逆と言っていいほどかけ離れています。
なので、「逃げ恥っぽい作品」を求めて本作を観ると思わぬ肩透かしをくらうかもしれません(私のように、笑)。
「ラブコメ」というよりは「ラブストーリー×ヒューマンドラマ」といった印象です。
そこで今回は、『この恋は初めてだから~Because This is My First Life~』のキャストやあらすじ、個人的な感想に基づくおすすめポイントについて紹介させていただきます!
(トップ画像は公式HPより)
星4の一度は見ておきたいおすすめドラマです!
『この恋は初めてだから~Because This is My First Life~』の基本情報
予告編
あらすじ
高学歴女子ながら、夢を実現するために安月給で働く作家見習いのユン・ジホ(チョン・ソミン)。仕事が忙しすぎて3ヶ月も家に帰ることができず、知らないうちに同居中の弟ができちゃった結婚することになり、突然、家を追い出されることに。
一方、アプリ開発会社で働くナム・セヒ(イ・ミンギ)は、他人に興味がなく「家とネコと自分」さえあれば他は何もいらないという独身主義者。ローン返済のために自宅の一室を貸し出しているが、なかなか良い賃借人に出会えないでいた。
そんななか、知人の紹介ということで深く確認せず、お互いを同性と勘違いしたまま同居生活を開始。
ところがある日、セヒと偶然知り合ったジホは、家主と知らずに彼に突然キスをしてしまい……。
『この恋は初めてだから~Because This is My First Life~』のキャスト
相関図
イ・ミンギ
ナム・セヒ役
アプリ開発会社のエンジニア。38歳。
「家とネコと自分」さえあれば他は何もいらないという独身主義者。ローン返済のために、賃借人を探している。
▼イ・ミンギさんの他出演作品:
『僕が見つけたシンデレラ ~Beauty Inside~/2018年』
『美男<イケメン>バンド ~キミに届けるピュアビート/2012年』
『がんばれ!クムスン/2005年』 など
チョン・ソミン(정소민)
ユン・ジホ役
ドラマ作家の見習い5年目。30歳。
作家になるという夢のために努力し続けてきたが、とある事情で作家デビューのチャンスを逃してしまう。さらに同居していた弟ができちゃった結婚することになり、突然、家を追い出される。
▼チョン・ソミン(정소민)さんの他出演作品:
『恋するイエカツ/2021年』
『霊魂修繕工/2020年』
『空から降る一億の星/2018年』
『適齢期惑々ロマンス/2017年』
『D-DAY/2015年』
『イタズラなKiss~Playful Kiss/2010年』
『赤と黒/2010年』 など
キム・ミンソク
シム・ウォンソク役
ホランの恋人。28歳。
サングの後輩で、アプリを開発するベンチャー企業の社長(あまりうまくいっていない)。
▼キム・ミンソクさんの他出演作品:
『ドクターズ~恋する気持ち/2016年』
『太陽の末裔 Love Under The Sun/2016年』
『美男<イケメン>バンド ~キミに届けるピュアビート/2012年』 など
キム・ガウン
ヤン・ホラン役
ジホの親友。30歳。
ウォンソクとは交際7年目で、結婚して専業主婦になるのが夢。
▼キム・ガウンさんの他出演作品:
『まぶしくて ―私たちの輝く時間―/2019年』
『風が吹く/2019年』
『私は道で芸能人を拾った/2018年』 など
パク・ビョンウン
マ・サング役
セヒが勤めるアプリ開発会社の社長。38歳。
結婚より恋愛を求める肉食系男子。
▼パク・ビョンウンさんの他出演作品:
『ボイス3 ~112の奇跡~/2019年』
『推理の女王2~恋の捜査線に進展アリ?!~/2018年』 など
イ・ソム
ウ・スジ役
ジホの親友。30歳。
大企業の代理職としてバリバリ働くキャリアウーマン。
▼イ・ソムさんの他出演作品:
『SAVE ME2/2019年』
『第3の魅力~終わらない恋の始まり~/2018年』
『ホワイトクリスマス/2011年』 など
個人的に印象深かった助演キャスト
- キム・ウンス(ナム・ヒボン役)
セヒの父、元高校校長。 - ムン・ヒギョン(チョ・ミョンジャ役)
セヒの母、専業主婦。 - キム・ビョンオク(ユン・ジョンス役)
ジホの父、カーセンター運営。 - キム・ソニョン(キム・ヒョンジャ役)
ジホの母、専業主婦。 - キム・ミンギュ(ヨン・ボンナム役)
YOLOカフェのバイト。 - ユン・ボミ(ユン・ボミ役)
セヒの職場の後輩。 - イ・チョンア(コ・ジョンミン役)
セヒの元恋人、ドラマ制作会社代表。
『この恋は初めてだから~Because This is My First Life~』の感想
胸が苦しくなるほどリアルなエピソード
あくまで個人的な見解ですが、『逃げるは恥だが役に立つ』と『この恋は初めてだから』は、どちらも「旧時代的な価値観」に翻弄される登場人物の葛藤が描かれています。
「女性は結婚したら家庭に入るもの」
「キャリアアップのために女性は我慢するもの」
恋愛観・結婚観の多様化、女性の社会進出の難しさ、パワハラ・セクハラなど様々な社会問題に焦点を当てていることは同じですが、『逃げ恥』は様々なパロディ(『情熱大陸』、大河ドラマ『真田丸』など)で重くなりすぎないように置き換えていて明るく視聴できます。
一方『この恋』は、まさに直球。
性的暴行を受けそうになるジホ、セクハラを笑ってごまかすスジ、感情が爆発して「あの日か?」とからかわれるホランなど、見ていて苦しくなるほどリアルなエピソードにあふれています。
「30歳という節目を迎えた3人の女性」が悩み、支え合いながら、自分らしく生きようとする様子が丁寧に描かれていて、ゆっくりと世界観に引き込まれていきました。
三組(六者六様)の「愛のカタチ」
恋愛面での本作の魅力は、メリットのために契約結婚したセヒとジホが、だんだんと相手への愛情に目覚めていく様子だけではありません。
「結婚を夢見る女(ホラン)vs 煮え切らない男(ウォンソク)」
「恋愛を思い出と割り切る女(スジ)vs 本気の恋愛がしたい男(サング)」
この「恋愛観・結婚観の異なる三組のカップル」が、それぞれの価値観でぶつかり、悩み、歩みよっていく恋愛模様がボリュームたっぷりに描かれています。
それぞれが“自分なりの真摯な想い”を持っていて、「分かるわ~」とか「いや、そこまで言わなくても……」と一喜一憂してしまいました。
思わず書きとめたくなる名セリフ
全体的に心に染み込むような優しい雰囲気の作品ですが、「名セリフ」がたくさん散りばめられていることで、1つ1つのシーンがより一層印象深いものになっています。
特に第6話の、結婚式に関する一連のシーンであきらかになるジホの母親の愛情には、つい泣いてしまいました。
個人的に書きとめたセリフの一部を紹介します。
ずっと忘れていた
今回の人生も
この瞬間も
一度きりなんだと出典:この恋は初めてだから 第1話より
夫婦だから相手を幸せにするなんて確実にできるわけじゃない
自分が幸せになるのも大変なのに――
お互いに迷惑をかけないのが一番よ出典:この恋は初めてだから 第6話より
人は努力しなければ
お互いを理解できない出典:この恋は初めてだから 第7話より
言葉も心に届けば生き続ける
言葉にしないと心に届かないわ出典:この恋は初めてだから 第14話より
『この恋は初めてだから~Because This is My First Life~』のおすすめ韓国ドラマ度は★4
ハッピーエンド | |
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ストーリー | |
キャラクター | |
総合 |
正直、「逃げ恥っぽいラブコメ」だと思って視聴を開始したものの、良い意味でガッツり裏切られました。もうびっくりするくらいに社会派ドラマ(笑)
セヒが職場で同僚にいじられたり、ジホの実家でキムチ作りに奔走したりと、クスっとするシーンはあるものの、全体的にまじめなトーンの作品なので、“ラブコメか?”と聞かれるとちょっと首をかしげたくなります。
(作品名も、邦題の『この恋は初めてだから』より、原題の『この人生は初めてだから』の方が、メッセージ性がぴったりだと思うのですが…)
等身大のアラサー男女が、互いを思いやる優しさにあふれていて、一度きりの人生を自分も大切にしたいと思える作品でした。
『ただ愛する仲』や『知ってるワイフ』のように、視聴後にじんわりと心が温かくなるような作品が好きな方には特におすすめです。ぜひチャレンジしてみてくださいね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
※ちなみにエンディングについてモヤっとすることが1点(ネタバレ注意)
ジホの元職場の監督や助監督が、最終的にどうなったのか分からないのがモヤッとする。
新しい職場の社長とのメールのやり取りの中で「弁護士から聞きました 攻撃手としての第一歩 よかったですね」というセリフは有るんだけど……。
あんな自己中心的なクズたちは、社会的に抹殺されるくらいでよかったのに。
エンディングがおとなしめで時間も短かったので、丁寧に広げた風呂敷を急に一気に片付けようとしたみたいでちょっと消化不良。1話分全部を使って、後日談を描いてくれたらよかったのに(汗)
【番組情報・制作スタッフ】
原題 | 이번 생은 처음이라 |
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話数 | 全16話(約1,087分=約18時間) ※U-NEXTでは全22話 |
視聴率 | 平均視聴率:3.8% 最高視聴率:5.0%(第10、12、16話) ※TNmS全国マルチメディア統合調査 (出典:韓国版wikiより) |
放送 | 2017年 |
提供 | tvN |
演出 | ▼パク・ジュンファ 『真心が届く~僕とスターのオフィス・ラブ! ?~/2019年』 『キム秘書はいったいなぜ?/2018年』 『キスして幽霊!~Bring it on, Ghost~/2016年』 など |
脚本 | ▼ユン・ナンジュン 『ホグの愛/2015年』 『オフィスの女王/2013年』 『イケメンラーメン屋/2011年』 など |